お役たちコラム
資金調達のひとつ「一括支払信託」とファクタリングの違い
- 2022.10.25
- 資金調達
資金調達のひとつ「一括支払信託」とファクタリングの違い
いつもラインプロフェクトのコラムをお読みいただきありがとうございます!
今回は、一括支払信託についてです。
ベンチャーやスタートアップ企業は、開業にかかる費用や運用資金を調達することがあります。
さまざまな資金調達方法があるなかで、「一括支払い信託」とはどのような方法なのでしょうか。
本記事では、資金調達のひとつ「一括支払信託」とファクタリングの違いについて解説します。
一括支払信託とは
一括支払い信託とは、銀行・資金を調達したい企業である債権者・債権者の取引先である債務者の3社で行う資金調達方法で、銀行が債権者と連携して債務者から資金を調達する仕組みです。
資金を調達するためには先述の3社が一括支払信託契約に同意する必要があり、3社とも書類への記載や押印、印鑑証明といった取引に関するものを用意するため、債務者にもある程度の負担が生じます。
そのため、債権者と債務者間では一定の信頼が必要であると言えます。
また、銀行は債務者の信用情報を照会するため、一括支払信託契約の同意を得られない可能性があります。
一括支払信託の流れ
一括支払信託は、下記の流れで支払いが行われます。
- 銀行・債権者・債務者間で一括支払信託基本契約を締結
- 債務者が銀行へ債務データを引き渡す
- 債権者が代金を得る
- 債務者が銀行へ売掛金を支払う
上記より、債務者からすると入金先が債権者から銀行に代わっただけで、入金に関しては負担とはならないことがお判りいただけると思います。
3社間取引について
3社間取引とは、一括支払信託のように銀行・債権者・債務者の3社で行う取引のことを指します。
一般的な3社間取引では、債務者から銀行に振り込まれることにより未払いの可能性が無くなるため、資金調達の手数料が低くなる傾向にあります。
しかし、債務者から債権者へは「この企業、資金繰りが危ないかもしれない」といった不安感を与えてしまう可能性があります。
一括支払信託のメリット・デメリット
こちらでは、一括支払信託のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
決済日を待たずに資金を得ることができる
一括支払信託では、手形と同じように支払日と決済日が設けられています。
そのため、債権者が申し込みを行えば、決済日を待たずに資金を得ることができます。
課税文書がない
一括支払信託はパソコンやスマートフォン上で、電子データによるやり取りを行うため、手形などとは異なり収入印紙代が不要です。
デメリット
金利や手数料が必要となる
先述の通り、一括支払信託には課税文書がないため、収入印紙代などが不要です。
しかし、売掛金を支払う際には銀行に対して金利や手数料などを支払う必要があります。
債権者と債務者間で今後の取引に影響する可能性がある
一括支払信託は銀行・債権者・債務者の3社で行う取引であり、債権者と債務者の間には信頼関係が必要となります。
債権者と債務者で信頼関係がない場合、債務者は資金繰りが危ないと考えてしまうため、今後の取引にも影響を及ぼす可能性があります。
一括支払信託とファクタリングとの違い
一括支払信託とファクタリングは、売掛債権の早期現金化が可能という点では共通していますが、ファクタリングには、2社間取引と3社間取引という2種類の取引方法があり、売掛先企業を交えない契約も可能になります。
一括支払信託は、売掛先企業にも協力を仰ぐ必要がありますが、2社間取引のファクタリングであれば利用企業とファクタリング会社のみで契約が可能なので、取引先に知られずに資金調達を進めたい場合は、2社間ファクタリングにが適していると言えるでしょう。
おわりに
本記事では、一括支払信託とファクタリングの違いについてご説明しました。
一括支払信託は3社間取引、ファクタリングは3社間、2社間取引もあり、それぞれ資金調達のシステムが異なります。
一括支払信託とファクタリングの違いを理解し、自社に合った最適な方法、状況に合った最適な方法で資金を調達しましょう。
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